インフレ率はこれで測れ
今日は学校で日米のインフレ率について調べてみたのだ。
今回はよく使われている消費者物価指数(Consumer Price Index)を調べたんだ。
これが調べてみるとなかなかおもしろいのだ。
消費者物価指数は物価の上昇率を測定するひとつの指標で、消費者が日常購入する物品やサービスの価格を指数化したものなのだ。
日本では総務省の統計局が戦後から発表しているよ。
一般に流通している物品・サービスの価格を調べて、それに一般的な家庭でどんなものをどれくらい買うかの調査結果から重み付けをして指数化するのだ。
指数化するのに使う物品やサービスは決まっていて、通常は総合敵に物価全体を表す指数が使われるけど、項目ごとの指数もあるんだよ。
卵はよく物価の優等生なんて言われるけど、あんまり値段が変動していないんだよね。
一方、立ち食いそばなんかは数十円で食べられたものが数百円になっているので約10倍。
それぞれで消費者物価指数を出すと、ほとんど上昇していないんと10倍になっているという結果が出てしまうけど、これに購入量などで重み付けをすることで物価全体の平均的な上昇率を表すようになっているわけ。
物価が上昇するとうことは、ものの値段が上がっているということなのだ。
つまり、同じものを買うのにより多くのお金がいるわけで、お金自体の価値は下がってしまっているわけ。
よく明治時代の1円は江戸時代の1両で、今で言うと10万円くらいの価値があるなんて言われるけど、まさにこれはインフレが起きているわけだよね。
逆に、物価が下がってものの値段が下がると、それだけお金の価値が上がっていることになって、この状態はデフレと呼ばれるのだ。
細菌ではファーストフードなんかの値段が下がって「デフレ」なんて呼ばれているけど、それは同じ牛丼やハンバーガーを食べるのに少ないお金で済むので、お金の価値が上がっているということなのだ。
実際には原価を抑えたり、サービスの効率化を図ったりしていて、お金の価値が上がったと言うだけじゃないんだけど・・・。
その証拠に消費者物価指数自体はそんなに下がってはいないのだ。
日本ではだいぶ伸び率が衰えてきていて、デフレ傾向にあるとも言われるみたいだけど。
もうひとつ物価の指標として使われるものに企業物価指数というのがあって、これは企業間での商品取引の価格をもとに計算するものだよ。
消費者物価指数だと、物品又はサービスの提供者が利益率を抑えたり、効率化を図るとものの値段が下がるけど、企業間で原材料の取引をする場合はそういう影響が少ないので、まさにものの価値をよりよく表すとも言えるんだよね。
例えば、ガソリンの値段からは消費者物価指数が割り出されるけど、原油価格からは企業物価指数が割り出されることになるのだ。
ガソリンを販売する場合は競争があるので、原油価格が上がってもそのままガソリンの小売価格に反映されるわけじゃなくて、売る側が利益率を抑えて原油価格の上昇分を飲み込んだりもするんだよね。
原材料の値段が変わらなくても、効率的或いは安価な製法が開発されると、原材料費が変わらないのにものの値段が下がるよね。
そういう場合だと、消費者物価指数と企業物価指数で違いが出てくるのだ。
でも、通常はより身近に感じられる消費者物価指数が使われるんだよね。
生活していく上でどれくらいのお金が必要か、という視点に立つと、消費者物価指数の方が都合がよいからなのだ。
インフレ率を調べたところ、おもしろいことがわかったよ。
米国の場合、1985年から2005年の20年間で物価は約2倍になっていて、1985年当時の1ドルは2005年の価値では2ドル相当なのだ。
でも、為替の円相場は1985年だと1ドル=220円くらいで、2005年だと1ドル=110円くらいとかなり円高になっているんだよね。
日本の同じ時期の物価の上昇率は1.2倍くらいなので、日本円にすると、1985年の1ドル=220円は2005年で言うと264円。
これを逆にドルに換算すると2.4ドルになるのだ!
ということは、ドル換算すると日本の物価上昇率は2.4倍で米国以上の規模になるんだよ。
日本国内だと1.2倍なのに、米国から見ると2.4倍と円高の影響が反映されるのだ!
そうすると、米国から見ると日本のものはより高くなっているということになるんだよね。
それでも日本車が売れたりするということは、日本の製品にはそれだけ魅力(=付加価値)があるということなんだよね。
0 件のコメント:
コメントを投稿