2007/08/05

ねぎ

米国に来てから玉ねぎをよく食べるようになったのだ。
理由は単純で、長持ちして、たいていのものに使えるから。
あると便利なんだよね。
でも、こっちではほとんど長ネギは見かけることはないんだよね。
長ネギもあると便利なのに。
そんなことを考えていたら、ネギのことが気になったので、少し調べてみたよ。

玉ねぎも長ネギも同じネギ科(古い分類ではユリ科)で、ニラやにんにくとも仲間なんだよね。
独特の香味が特徴で、どれも香味野菜として扱われるよね。
長ネギは葉っぱで、茎のように見えるのは葉っぱが丸まったものなのだ。
むいてみると葉っぱだってことがなんとなくわかるよ。
玉ねぎは球根(鱗茎)の部分を食べているんだけど、欧米ではベビー・オニオンといって、小さい玉ねぎを葉っぱごと食べることもあるみたい。
その葉っぱの部分は長ネギにそっくりだよ。

長ネギはだいぶむかしから日本にあって、「萌葱色(もえぎいろ)」なんていうのはネギの新芽(いわゆる芽ネギ)のような色を指す言葉もあるくらい。
平安時代にはすでに萌葱色はあるから、その前から長ネギは認知されていたのだ。
関東では成長させながら土をかぶせていって、甘みの強い白ネギを作るけど、関西ではそのまま日に当てて青ネギで食べるんだよね。
ボクはどっちも好きなのだ。
欧米では似たようなものでリーキ(ポロネギ)というのがあるけど、これは白いところを食べるのだ。
緑の葉っぱの部分は相当かたいので、どうしても口の中で残ってしまうよ(>_<)

一方、玉ねぎは江戸末期には長崎に伝わっていたらしいけど、そのころはまだ観賞用で、実際に食用として広まったのは明治以降なんだって。
札幌農学校(今の北海道大学)で本格的に栽培が始まり、広まっていったとか。
じゃがいももそうだけど、北海道は発祥の地でもあって、今でも名産地なのだ。

玉ねぎはもともと糖度としてはイチゴと同じくらいの甘みを持っているんだけど、それ以上に強い辛みを持っているので、生で食べると辛いのだ(自然農法で作ったものは甘みを感じると言うけど。)。
で、この辛み成分は加熱すると弱まるので、玉ねぎを飴色になるまで炒めると本来の甘さが出てくるというわけ。
あれは甘みが出てきたわけじゃなくて、辛みが亡くなって甘みが認識できるようになっただけなのだ。

長ネギでも少し目につんと来るけど、玉ねぎは強烈だよね。
これは硫化アリルという揮発性の物質が含まれているからで、目を刺激するのだ。
水につけながら切ったり、よく冷やしてから切ったり、電子レンジでちょっと加熱してから切るとましになるらしいよ。
で、人間には目が痛くなるくらいなんだけど、この物質は犬やネコでは中毒を起こして赤血球を破壊することがあるのだ!
よく玉ねぎはペットに与えてはいけない、というのはこれが理由なんだって。
長ネギにも多少含まれるから、ネギはあげない方がいいんだよね。

0 件のコメント: