2007/08/22

ういろう

ようかんに似ているようで、もっともっさり、ねっとりしているのが名古屋名物のういろう。
難読漢字としても知られていて、「外郎」と書いて「ういろう」と読むんだよね。
そのままだと「げろう」と読んでしまいそうなのだ・・・。

このういろうは江戸時代に寒天でかためたようかんが出てくる前までに食べられていた蒸しようかんをもとにしたもの。
米又はワラビ、たまに小麦の粉と砂糖(黒砂糖が多いみたい)を加えて水で練って、蒸し上げて作るのだ。
最近では果物のフレーバーをつけたり、色素をいれてカラフルに作っているよね。
有名な青柳ブランドだと小倉あん、白あん、抹茶、サクラ、上がりと5色のういろうなのだ。
ようかんだと思って食べるとがっかりするけど、ういろうはういろうでけっこうおいしいお菓子だと思うのだ。

このういろうは、痰きり・口臭消しなどに使われていた、小田原の薬の「外郎薬(ういろうやく)」が名前の由来になっていると言われているんだよね。
この外郎薬がとても苦いので口直しにういろうが食べられていて、お菓子の方もういろうと呼ばれるようになったとか、お菓子の外郎の形が薬の外郎薬に似ていたのでそう呼ばれるようになったとか説はいろいろあるみたい。
でも、おもしろいのは、薬の外郎薬は小田原のもので、お菓子のういろうは愛知、岐阜、三重(むかしで言うと尾張、三河、伊勢、飛騨のあたり)のものなんだよね。
地元の小田原にもあるし、山口や宮崎の方でも有名らしいけど、名古屋を中心とする地域で発達したというのは、やっぱりそこが商業の中心だった殻なんだろうね。
織田信長さんが楽市楽座で尾張を一大商業地区にして以来、現在まで名古屋は商業都市になっているというのはすごいよ。

(もともと「ようかん」のエントリーがだぶって登録されていたので、「ういろう」の記事に差し替えたのだ。)

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