2007/08/31

す(>ε<)

暑いときには酸味のあるものが食べたくなるよね。
適度な酸味は食欲を増進させるし、なによりさっぱり食べられるのだ。
酸味の調味料と言えばお酢ということで、少し調べてみたのだ。

お酢の歴史はとっても古く、紀元前5千年前の古代バビロニアではすでに確認されているとか。
日本でも応神天皇のころに伝わったというから、3~4世紀にはあったということなのだ。
アルコール作りに失敗すると自然にできてしまうものなので、そうやて失敗で生まれたものが、今度は意図的に作られるようになったんだろうね。
酸味を加える調味料としてだけでなく、食べ物を長期保存させる酢漬けに使われたりもするから、けっこう重要なものなのだ。

お酢はむかしからアルコールをさらに酢酸発酵させて作ってきたのだ。
はじめは自然に酢酸発酵してしまったみたい。
ワインなんかは保存が悪いと酢酸発酵して自然にワインビネガーになってしまうけど、そういうことから発見されたはずなのだ。
アルコールができるときは酵母(イースト)=真菌(カビ)が糖を分解してアルコールにしているんだけど、酢酸発酵の場合は、アセトバクターという真正細菌(バクテリア)がそのアルコールをさらに発酵させて酢酸にするのだ。
この反応には酸素が必要なので、空気に触れているところしか酢酸発酵しないみたい。
なので、お酢を作るときはよく撹拌することが大事なんだって。

酵母による発酵は実は条件がけっこうきびしくて、きちんと温度管理しないで高温になりすぎたりすると、繁殖しやすいバクテリアが勝って腐ってしまうんだよね。
そこまでいかなくても、お酢になってしまうのだ
実際、アルコールやお酢の発酵過程ではその他の細菌等による発酵も微妙に行われていて、乳酸発酵で乳酸ができたり、タンパク質が分解されて各種アミノ酸ができたりしているのだ。
これがお酒やお酢のコクやうま味成分なんだそうだよ。
化学的に作ってもあまりおいしいお酢ができないのはこういう成分のためなのだ。
なので、原材料の違いや発酵過程の違いで大きく味に違いが出るんだよね。

食用のお酢は一部で工業的に化学合成したものもあるらしいけど、ほとんどは醸造酢。
日本の場合は日本酒をお米で造っていたこともあって米酢が主流だよね。
逆に欧州はワインがたくさん作っているのでワインビネガーなのだ。
でも、糖分があればそれがアルコールになって、さらにお酢になるので、麦やじゃがいもなんかでもよいわけ。
ボクは甘みもあって酸味もさっぱりしているのでりんご酢が好きかな。
これはリンゴ酒を酢酸発酵させるのだ。

ちなみに、ポン酢なんかの場合は実際には柑橘類の絞り汁が使われるよね。
その中には酢酸も入っているけど、主要な酸味成分はクエン酸。
なので、酸味の種類は少し違うんだよ。
クエン酸はすぐに吸収され、栄養源になる物質としても有名だけど、そういう性質のためか、疲れているときにはとてもおいしく感じるんだよね。
レモンのはちみつ漬けを疲れているときに食べるととても甘く感じるのはそのためなのだ。

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