2007/08/20

夕立

米国の東側は梅雨はないけど夏の気候は非常に日本とよく似ていて、とにかく蒸し暑いのだ。
しかも、天気もわりと不安定で、昼間かんかんに晴れていたと思ったら、夕立でざーっと雨が降ったりするところも似ているんだ。
そのおかげで、そんなに環境の変化にとまどうこともなく暮らせるんだけど、気になるのは、夕立ってなんで夏によく降るのかな?、ということ。
日本でも米国でも夏の蒸し暑い時期によくあるってことはきっと何かあると思って調べてみたのだ。

夕立は、午後から日暮れにかけて一過性に、時に強く降る雨のことで、夏の風物詩なんだとか。
でも、旧暦だとすでに土用を過ぎてから降るので季語としては秋みたい。
多くの場合は地域も限定的で、数km四方だけ雨が降っているという状況なんだって。
一過性で範囲も狭いのでまず水害の原因とはならないけど、雷を伴うことも多いので、その被害はけっこうあるみたい。
夕立が降ると地面が一気に冷えるから、夜が涼しくなって気持ちいいんだよね(^o^)/
ほんのちょっとしか降らないとかえって蒸し暑くなったりもするけど。

で、肝心の夕立のメカニズムなんだけど、夏の強い日差しで地面があたためられて、上昇気流が発生するのが原因みたい。
で、蒸し暑い場合はその上昇気流はとても湿気があるのだ。
湿気のある暖かい空気が上昇していくと、100mにつき約1度ずつ温度が下がっていくんだよね。
でも、その上昇気流のまわりにある普通の空気の層は、100mごとに約0.6度ずつしか低くならないので、ある程度上昇するとまわりの空気と同じ温度になって、そこからは上昇しなくなるのだ。
乾燥した上昇気流ならそこで止まって終わりなんだけど、湿気がある場合、温度が下がると上昇気流の中の水蒸気が凝結して水になるのだ。
これが雲のもとで、その水分量が多いと、雲ができるというわけ。
こうして積乱雲ができて、夕立が降ってくるのだ。

水蒸気が凝結して水になると、そこで少し発熱するから、また空気があたたまるんだよね。
すると、けっこうな高度まで上昇していくこととなるのだ。
(水蒸気が凝結しながら上昇していく場合は、100mごとに0.5度ずつしか下がらないのだ。)
上昇すればするほどまわりの空気の温度は低くなるから、零下になることもあるのだ。
すると、水はさらに氷になって、その氷の粒同士がぶつかったりすると、静電気がたまって雷も起こるんだ。
ちなみに、水が氷になるときも発熱するから、氷ができはじめるともう少し上まで上昇するんだよね。

ようは湿気のある空気があたためられて上昇気流になって、それが雲になって雨を降らせるんだけど、雨を降らせるほどの上昇気流はいくつかの条件が満たされないとできないので、夕立は局所的になるのだ。
で、蒸し暑い夏の時期は、空気に湿気もあって、強い日差しもあって、夕立につながる条件がそろっているので、夕立が起こりやすい季節ということになるのだ。
米国でも西部や南部の方は乾燥しているというから、きっと夕立はないんだろうね。

0 件のコメント: