2007/09/06

地の果て

米国は大きな大陸にあるから、日本では拝めない地平線が見られるんだよね。
日本で見られるのは水平線だけなのだ・・・。
と言っても、ボクの住んでいるのはわりと都会なので、まだ地平線は見たことないんだけどね(笑)
そのうち見る機会があるかな?

地平線や水平線が見えるっていうのは地球が平らではないという証拠のひとつで、ただの平面だったら、遠くはかすむかもしれないけど、望遠鏡などを駆使すればずっと遠くまで見られるはずなのだ。
でも、実際には、どんなに精度の高い望遠鏡を使っても、見られる範囲には限界があるんだよね。
これは地球の表面が曲面になっていて、それ以上先は目線を伸ばした直線上より下になってしまうからどうやっても見られなくなるのだ。

地平線までの距離はわりと簡単に見積もれるんだよ。
地球が完全な球体であると仮定して、その半径をRとするのだ。
で、目線の高さをhmとすると、三平方の定理(ピタゴラスの定理)から、目線から地平線までの距離Dについて、

 D2+R2=(R+h)2

が成り立つんだよね。
すなわち、


 D=√(2Rh+h2

と計算できるのだ。

これは、地平線が目のある位置から見て球体である地球の接線になるためだよ。
で、ここで、R=6,400km、h=1.5mとすると、

 D=√(2×6.4×106×1.5+2.25)

となって、約4.4kmとなるのだ。
つまり、5kmくらい先まで障害物がなければ、普通の人は地平線が見られるのだ。
逆に、日本ではたかだか5kmでも障害物なしには見わたせないってことなんだよね。

で、展望台とかに登るとより遠くまで見られるけど、これは上の式でhが大きくなるからなのだ。
東京タワーの特別展望台から見わたしたとして、h=300mとすると、


 D=√(2×6.4×106×300+90,000)

となって、約62km先まで見えることになるよ。
東京タワーから直線距離で60kmというと、箱根や成田のあたりまで見えることになるみたい。
さすがによほど天気がよくないとそんな方までは見えないと思うけど、理論的にはそうなんだよね。
ちなみに、富士山は60km圏を超えているので、ふもとは見えず、山の上の方だけが地平線に沈んで見えることになるはずなのだ。

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