2007/09/11

ペットボトル

ボクは米国に来てからも趣味の散歩を続けているんだけど、そのときによく見かけるのは、水筒代わりにペットボトルを持ち歩いている人。
ジョギングをしている人やサイクリングをしている人の中には、本格的な給水ボトルを携帯している人もいるんだけど、多くの人はペットボトル入りのミネラル・ウォーターかスポーツドリンクを持っているのだ。
きちんとふたができるから漏れないし、軽くて丈夫だから十分に水筒代わりになるんだよね。
いらなくなったらボトルは捨てられるし、何かと便利なのだ。

ペットボトルの「ペット」は、ポリエチレンテレフタラート(PET)という合成樹脂のことなのだ。
テレフタル酸が重合したものだよ。
このPET樹脂は、無色透明で、軽くてなおかつ柔軟性があって丈夫というのが特徴。
合成樹脂だけど、燃やしても二酸化炭素と水しか出ないので、環境に悪い物質も発生しないのだ。
ただし、燃えるときに非常に高温になって焼却炉の炉が傷むので、多くの自治体では可燃ゴミにはなっていないんだよね。
最近は資源ゴミとして回収してリサイクルに回すことも多いのだ。

ペットボトルのリサイクルは、一度融かしてからそのまままたペットボトルを作ることもあるんだけど、多くの場合は化学繊維やビニールシートにするなど別の製品にするみたい(その繊維を使ってフリースやカーテンなんかが作られるんだよね。)。
というのも、いくら洗ってあったりしてもどうしても不純物があるので、そのままペットボトルに再利用しようとするとさらに洗浄するためのコストがかさむのだ。
他のものに変える場合でも不純物は問題になるけど、ペットボトルを再生する場合は透明にしないと行けないので余計気を使うわけ。
いずれにせよ、リサイクル用のペットボトルはきちんと水ですすいでから乾かして出さないとダメなんだよ。
汚いままのペットボトルは回収してもリサイクルできないので、けっきょく燃やされてしまうことが多いみたい(>_<)

ペットボトルの製造過程では、まずは試験管状のプリフォームというのっぺりしたチューブが作られ、それを成形機でボトル型にするんだって。
最近ではコーラやお茶でユニークな形のボトルもあるけど、そういうのは成形器のところで工夫しているのだ。
このペットボトルの製造過程に使う機械は多くは海外製品なんだとか。
こういう成形技術とかの製造技術って日本が得意そうな気がするけど、先に特許をおさえられてしまっているからかな?
ちなみに、ペットボトル飲料の場合、中身のコストはほぼただ同然で、ペットボトル自体の製造コストが一番高いんだって。
500mlのペットボトル飲料の場合、だいたいコストは15~20円くらいみたいだけど、そのほとんどがペットボトル代なのだ(これに流通費や販売にかかる人件費等の経費が加算されてトータルのコストになるのだ。)。

熱いお茶のペットボトルはふたがオレンジ色だけど、これはボトル自体が異なっているそうだよ。
というのも、PET樹脂はあたためられると酸素透過性が高くなってしまって、中身が酸化しやすくなるんだって。
なので、ボトルの厚みを増したり、PET樹脂の間に酸素を透過させないシートを挟み込んだりと工夫がされているみたい。
最近では冷凍しても大丈夫というペットボトルも出たんだって(変形するけど破裂しないそうだよ。)。
通常のペットボトルは常温で再使用する分にはそんなに問題ないけど、雑菌などが繁殖することもあるので、再利用するにしてもよく洗ってから使う方がよいのだ。
飲み残しがあるまま放っておくと中身が発酵して雑菌が繁殖するみたい。
場合によってはそのときに出てくる二酸化炭素でボトルが破裂することもあるらしいので、注意が必要なのだ。

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