2007/09/28

食中毒

スペースシャトルで宇宙に行ったサルモネラ菌を調べたら、病原性が上がっていたことがわかった、というニュースがあったのだ。
宇宙の微少重力や高放射線照射という過酷な環境に対してサルモネラ菌が遺伝子の発現パターンを変化させて対応するらしいんだけど、その結果、病原性が上がるみたい。
サルモネラ菌と言えば食中毒で有名だよね。
ボクもいつか宇宙を旅するかもしれないので(笑)、あらかじめ食中毒について調べてみたよ。

食中毒の原因には大きく分けて4つあって、細菌によるもの、ウイルスによるもの、化学物質によるもの、自然に含まれている成分(毒)によるもの、があるらりいのだ。
細菌によるものとウイルスによるものがよくニュースで問題になるもので、細菌ではサルモネラ菌、ボツリヌス菌、黄色ブドウ球菌などが有名だし、ウイルスとしてはノロウイルスがよく知られているよね。
実は、この細菌やウイルスによる食中毒にはふたつのタイプがあって、細菌やウイルスが消化管に感染して起こる感染症の症状としての食中毒と、細菌やウイルスの感染した細胞の作る毒素による食中毒があるのだ。
毒素による食中毒の場合、細菌やウイルスを殺しても毒素が残っている限りは食中毒が発生するので注意が必要で、加熱だけでは防げない可能性があるんだよ。

化学物質による食中毒はいわゆる「中毒」で、自然毒によるものは毒キノコやじゃがいもの芽、フグの毒などなど、食べると「毒」になるものを食べた結果起こる反応なのだ。
このふたつはあらかじめ「食べてはいけない」ものがわかっているので、それさえ避ければ食中毒になることはないよ。
なので、防ぐのは比較的簡単だよね。
知らずに食べてしまうというのはあるけど・・・。

食中毒の典型的な症状は嘔吐、下痢、発熱で、だいたいどの原因の食中毒でも共通なのだ。
むしろ、症状が見た目で同じだから、「食中毒」とひとくくりにされているんだけどね。
吐き気がある場合は難しいけど、下痢が続いている場合はしっかりと水分補給しないと脱水症状になってしまって、ますます危険な状態になるんだよね。
毎年多くの死者を出しているこわいものでもあるのだ。

細菌やウイルスによる食中毒を防ぐには、3つの原則があるとかで、「つけない」、「ふやさない」、「殺す」なんだって。
「つけない」というのは、よく洗ってもともと着いている細菌やウイルスを洗い流したり、汚い手や汚い道具でさわらなうように注意するなどなのだ。
手をせっけんなどでよく洗うのは最低限なんだけど、気をつけないと行けないのはまな板。
きちんと洗って消毒するようにしないと、表面で細菌が繁殖することがあるのだ。
夏場の魚介類による食中毒がまな板が原因になることが多いみたいだよ。

「ふやさない」というのは冷凍したりすることで細菌やウイルスの繁殖をとめることなのだ。
でも、殺しているわけでなくて、繁殖を止めているだけなので、冷蔵庫から出してそのままにしたり、解凍してから長期間放置したりすると繁殖してしまうよ。
細菌の繁殖を食い止める方法としては、他にも乾燥させる(ドライフルーツや干物など)、塩漬け・酢漬けにする(新巻鮭、シメサバなど)もあるよね。

最後の「殺す」というのは殺菌のことで、主に加熱で細菌やウイルスを殺すことを指しているのだ。
他にも、お酢で殺菌したり、わさびなどの殺菌作用のあるものを使うこともあるよ。
でも、上に書いたように、毒素による食中毒はこれでは防げないことがあるし、胞子を作るような細菌の場合は熱への耐性が高かったりしてなかなか殺せないこともあるのだ。
なので、「火を通せば大丈夫」という安易な考えはしない方がよいみたいだよ。

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