2007/09/20

何食いたい?パン!おまえそればっかだな。

米国に来てからはパン食が多いんだけど、改めて思ったのはパンっていろいろ種類があるんだってこと。
でも、こっちでは日本のように菓子パンや惣菜パンは少なくて、パン自体の種類が多いのだ。
焼き方や形、材料の違いでいろいろなバリエーションがあるんだよね。

日本でもおなじみの食パン(もともとは「主食用のパン」から)は、英国風のブレッド(bread)だけど、これは米国でも一般的で、トーストなんかにするし、サンドイッチにも使うんだよね。
このパンは中の白い、やわらかいところを食べるパンなので、バターや卵を使ってふっくらと焼き上がるのが特徴なのだ。
四角く焼くのは容積に限りのあるパン焼き窯の中でできるだけ多くのパンを焼こうという発想みたいだよ。

これと対照的なのがフランスパン。
バゲット(baguette)が有名だけど、実は長さで名前が変わるそうだよ。
出世魚みたい(笑)
このパンは、中のやわらかいところではなくて、外側のぱりぱりした「皮」を食べるのだ。
なので、できるだけぱりぱりの部分の面積が大きくなるように長細く焼くわけ。
かつての欧州ではパン焼き釜は貴族やお金持ちしか持っていなくて、それを定期的に庶民に開放していたみたいなのだ。
そのとき焼かれていたのは田舎パンと呼ばれるとても大きな丸いパンで、それを次の機会まで切り分けて食べていたみたいだよ。
それが都市が発達してくると街中にパン屋ができて、日本人がお米のお焦げを好むようにパンの皮が好まれ、フランスパンへと発達していったようなのだ。
このパンはぱりぱりに焼くためにバターや卵は使わないのだ。
最近米国のサンドイッチはフランスパンにはさむ方が主流になりつつあるんだよね。
サブウェイが浸透したからかな?

ベーグルもパンの一種だけど、オーブンで焼く前に一度ゆでるのが特徴なんだよね。
それで独特のもちもち感が出るのだ。
こっちもサンドイッチによく使われるよ。
いわゆるパンよりカロリーが低いと言うことで好まれているみたい。

カロリーが高いパンと言えば、バターをたっぷり使ったクロワッサンがあるよね。
これはパン生地ではなくてパイ生地を薄くのばしてから丸めて三日月状にしたものなのだ。
三日月型だけじゃなくて菱形のもあるんだって。
これはできるだけ生地を薄くするとそれだけさくさく感が増すので、職人さんの腕の見せ所なのだ。

日本で発達したパンと言えば何といってもアンパン。
明治時代に木村屋が開発したもので、浅草の東禅寺(吉原大門の近くだよ。)にはその碑もあるよ。
山岡鉄舟さんがとても気に入って明治天皇にも献上されたというほどのものなのだ。
今でも日本の菓子パンのスタンダードだよね。
ここからクリームパンやジャムパンなどの菓子パン文化がはぐくまれることになるんだ。
ちなみに、メロンパンはパン生地にクッキー生地をコーティングして焼いたものなんだけど、「見た目」がメロンのようだからメロンパンなんだよ。

一方、給食でおなじみなのがコッペパン。
これは主食用のパンとして発達していったもので、むかしの人だと「ロバのパン屋」さんを思い出す人が多いみたい。
これはさっぱりしたパンで、おかずなんかをはさみながら食べられたのだ。
これが惣菜パンの起源で、コロッケパンや焼きそばパンなどはコッペパンにおかずをはさんで食べるという発想から出てきているんだよ。
今ではコンビニが競って新しいものを開発しているよね。
これも日本独特のものなのだ。

さらに、日本では一度焼いたパンを揚げたもの(きなこと砂糖をまぶした、いわゆる揚げパン)や、ドーナツ生地をそのまま揚げたパン(カレーパンなど)なんかもあるよね。
欧米でもパンを揚げることはあるみたいだけど、日本ほど普及はしていないみたい。
ボクはパンの中でもカレーパンが大好きで、大学生の時はほぼ毎日のように食べていたほどなのだ。
揚げパンは菓子パンにも惣菜パンにもなるんだよね。
なかなか芸達者なパンだと思うよ。

欧米の文化ではサンドイッチやハンバーガーのように、パンに物をはさんで食べることはあっても、最初から中に具を入れて焼いたり揚げたりすることはあんまりないんだよね。
どうもこれは中国の点心(特にまんじゅう)の影響で、東アジアの文化のようなのだ。
ロシアにはピロシキがあるけど、これはモンゴルが統治した時代の名残なのかもね。
菓子パンとか惣菜パンって、気軽に食べられて、それなりに食事になるからけっこう便利なものだと思うんだけどな。
日本式のものを米国に導入したらはやらないかなぁ?
や、

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