どんぶりこ
まだ気温の暑い日はあるんだけど、すっかりDCは秋の雰囲気になってきたよ。
朝晩はかなり冷え込むようになったし、何より、街路樹のオークの木の下にドングリがたくさん落っこちているのだ。
それを「野良」のリスが食べていて、なかなかほほえましい光景がそこかしこで見られるよ。
(DCは木が多くて緑がたくさんあるせいか、とても多くのリスがいて、日本の野良猫や野良犬より数が多きと思うのだ。)
ドングリは狭義ではクヌギの木の実を指すんだけど、広義ではブナ科のカシ、ナラ、シイ、カシワなどの実も含むのだ。
丸いのから細長いのまであるけど、茶色いからの中に黄色の実が入っていて、いわゆる木の実らしい木の実だよね。
この黄色い部分は子葉で、発芽に必要なデンプンなどの栄養をため込むとともに、発芽した後は双葉になるものなのだ。
ドングリは秋から冬にかけてほ乳類の重要な食糧になっていて、リスやネズミだけじゃなく、タヌキや熊なんかも食べるのだ。
実はデンプンに富んでいて、とても栄養価が高いんだよね。
でも、あく(渋み)があるので人間はそのままであまり食べないのだ。
縄文時代にはかなり田部栄太らしいけど、水にさらしたり、炒ったり、ゆでたりしてあく抜きをして食べたみたいだよ。
現在ではドングリを使った「縄文クッキー」なんてお菓子もあるみたいだよ。
実はこのドングリはそのまま地面に落ちただけでは発芽しないようなのだ。
なんでもけっこう乾燥に弱くて、地面の上に落ちたままだとすぐに発芽できなくなっちゃうんだって。
そこで重要なのがリスやネズミで、これらの小動物は冬の食糧にするためにドングリを集めて土の中にためておくんだよね。
でも、一部は食べきれなかったり、ためている場所を忘れてしまうので、食べられないで土の中に残るドングリがあるのだ。
このドングリが春になると発芽するそうだよ。
うまくできているもので、ほとんどは動物に食べさせるんだけど、一部はその補食動物に遠くまで運んでもらって、なおかつ、より条件のよい土の中に入れてもらう、という戦略なのだ。
「ころころ」と地面を転がるだけじゃないんだね。
「どんぶりこ」と池に落ちてしまったらもうダメだけど、リスやネズミに拾われて、土の中に隠してもらわないといけないのだ。
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