クラムチャウダー
今日はDCの南にあるウォーター・フロント地区の魚市場(Fish Wharf)でクラム・チャウダーを食べたのだ。
クラム・チャウダーはボストンに代表されるような米国東北部の名物なんだ。
DCは南北で分けるとちょうど中間で、むしろ南よりなんだけど(笑)、ポトマック川とアナコスティア川なんかがあって、その先のチェサピーク湾でとれるシーフードが名物なのだ。
なので、クラム・チャウダーも名物のひとつになっているそうだよ。
俗に言うクラム・チャウダーはニュー・イングランド・クラム・チャウダーで、白いクリームのスープだよね。
名前のとおりニュー・イングランド地方(マサチューセッツ、コネチカット、ニュー・ハンプシャー、バーモント、メイン、ロード・アイランドで、英国が最初に入植をした地域なのだ。)が発祥なんだ。
これに対して、マンハッタン風クラム・チャウダーというのはトマトソースで、コンソメで煮てからトマト・ピューレを加えるみたい。
こっちは冷やして食べることもあるみたいだよ。
で、このクラム・チャウダーに入っている貝のクラム(clam)なんだけど、日本では一般的に「ハマグリ」と思っているよね。
安いやつだと「アサリ」だったりするけど・・・。
でも、本場の米国のクラム・チャウダーは「ハマグリ」でも「アサリ」でもなく、同じ仲間で北米に広く分布しているホンビノスガイという貝を使うらしいのだ!
この貝はハマグリと同じかそれより大きいくらいで、ハマグリに比べて貝に丸みがあるのが特徴だって。
ハマグリと同じように蒸したり、焼いたりしてもおいしく食べられるんだけど、生食もされるのだ。
ボクは最初米国で生のカキ(oyster)と一緒にクラムを出されて、ハマグリを生で食べるんだ!って思ってたんだけど、別の貝だったんだね。
生で食べるときはレモン汁であっさり食べることもあるけど、辛いチリ・ソースをつけるのがはやっているみたい(生臭さが緩和されるからかな?)。
日本にも実はこの貝が船舶のバラスト水(船のバランスをとるために船倉にためられる水)にまぎれて入ってきていて、東京湾では外来生物として定着しているらしいよ。
市場に流通することはごくごくまれだけど、市川とかで潮干狩りをすると、「大アサリ」としてとられているとか。
さらに、最近はハマグリもとれなくなってきているので、そのパチモンとして「白ハマグリ」のなで売られていることもあるんだって。
米国ではとても好まれている貝だけど、日本に帰化したものはまだ十分に安全性が確認されていないこともあって(環境が異なっているから、米国でとれた同種の貝が安全に食べられるからといって日本のものが安全かどうかはわからないんだよ、特に生食は。)、食べるときは気をつけた方がいいんだって。
なので、日本で本場のクラム・チャウダーを作ろうと思って、わざわざこの貝を潮干狩りでとってくることはないんだよ(笑)
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