もうひとつの黒い調味料
日本の代表的な調味料というとしょうゆだけど、実は、ソースも日本独特のもののようなのだ。
米国でもしょうゆは比較的容易に手に入るんだけど、なかなかソースが見つからなかったんだよね。
欧米の人は揚げ物には何もかけないで食べることも多いし、かけてもビネガーやトマト・ケチャップだったりするのだ。
でも、ついに先日、スーパーで売っているのを見つけてゲットできたんだ。
(フライ用のソースとして売っていたよ。)
これで焼きそばとかお好み焼きとかも作れるようになるのだ(^o^)/
日本ではソースというと揚げ物にかける調味料を指すけど、一般には液状の調味料はみんなソースなんだよね。
しょうゆは英語でソイ・ソース(soy sauce)なのだ。
もともとはフランス語でラテン語で塩を意味する「sal」が語源なんだって。
同じ語源なのがスペイン語の「サルサ(salsa)」で、これも本来は液状の調味料ということのようなのだ。
だから、サルサ・ソースというと意味がかぶっているのだ(>_<)
いわゆる日本の「ソース」はウスター・ソースと呼ぶべきもので、さらにとろみの濃さから、一番さらさらのウスター・ソース、ちょっととろみのある中濃ソース、とろみの濃い濃厚ソースに分かれるとか。
さらに、とんかつソースやお好み焼きソースなど用途別のものもあるのだ。
でも、全体をまとめてウスター・ソース類と呼ぶそうだよ。
このウスター・ソースの発祥は英国のウスターシャー州で、もともとは19世紀の終わりに植民地のインドからソースの作り方を貴族が持ち帰り、再現しようとしてできたものだとか。
そのときはアンチョビやスパイスを使って作ったんだけど、できたてははっきりいっておいしくなかったので、樽の中に入れたまま放置しておいたんだって。
時間が経ってから思い出したように樽の中のソースをもう一度味見してみると、熟成が進んで味がよくなっていて、ウスター・ソースが完成したという逸話があるそうなのだ。
このソースを作ったのが薬剤師のリーさんとベリンさんで、英国の代表的なソースメーカーのリー・アンド・ベリンの起源はここにあるらしいよ。
でも、実は日本のウスター・ソースはこれとははっきり言って別物で、野菜や果実の絞り汁やピューレを主な材料として、そこに糖類や食塩、酢、香辛料、でんぷん、カラメルなどを混ぜて熟成させたものなのだ。
使い方も違っていて、英国のウスター・ソースは隠し味的に使うのに対し、日本のウスター・ソースは揚げ物にかけたりしてどばどば使うんだよね。
どうも日本に伝わったときに独自に日本のアジに合うように改良していってこうなったようなのだ。
甘さや酸味がほどよくきいたソースは揚げ物にぴったりだから、ボクはわりと好きなんだけど。
出回り始めた当初はさらさらの狭義のウスター・ソースがメインで、そこからとんかつソースのようなとろみのついたものが派生してきたらしいよ。
ソースというと洋食のイメージがあるけど、日本の洋食って海外のものとはまるで違っていて、けっきょくは洋風の日本食なんだよね(笑)
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