2007/10/04

何もしていないのに。

人間の体はなかなかおもしろくて、何もせずにじっとしていてもエネルギーを消費するんだよね。
考えてみると当たり前で、じっとしていたとしても、心臓や肺は動いているし、恒温動物のほ乳類である以上は体温を維持するために筋肉を動かして常に発熱していないといけないのだ!
このために必要なエネルギーがいわゆる基礎代謝量というやつで、病院で寝たきりの生活でもこの分のエネルギーは消費していくんだよ。
成人男性では1,500kcalくらい、女性では1,200kcalだそうなのだ。
1日のカロリーの摂取量は成人男性で2,500kcalくらい、女性で2,000kcalくらいと言われるけど、この基礎代謝量が土台になっていて、後は普通に生活すると必要になるエネルギーを加算しているのだ。

主に体温を維持するために筋肉が消費するエネルギーで、当然、筋肉が多い人は余計にエネルギーがいるんだよ。
いわゆる燃費が悪い状態なのだ(>_<) でも、実はこれはダイエットの秘訣にもなっていて、食事制限をあまりせずに長期間でじっくり体重を減らす運動が主体のダイエット方はこの原理に基づいているのだ。 主に有酸素運動をすることで体の筋肉量を増やし、基礎代謝量を上げるというわけ。 すると、燃費が悪くなっているので、何もしなくてもより多くのカロリーを消費する状態になるのだ。 なので、同じ量だけ食べていても消費する量が増えているからやせていくことになるんだ。 この方法だと、体を鍛えて筋肉を維持している限りは燃費の悪い状態が続くので、リバウンドもしづらいのだ。 食事の量を抑えたり、カロリーの少ないものを食べるダイエットの場合、確かに体重はそのときに落ちるんだけど、そういう飢餓状態が続くと筋肉が落ちていくんだよね。 すると、基礎代謝量も落ちるのだ。 その後に反動でたくさん食べたりすると、いつも以上に消費が悪くなっているから余計太りやすくなるわけ。 これは明らかに悪循環なんだよね。 なので、体質改善で基礎代謝を上げて調節するのがかしこい方法なんだよ。 毎日ちょっとだけ運動して筋力を維持している限りは「太りづらい」体質が維持できるのだ。 手術なんかの後で口からものが食べられなくなると、鎖骨下静脈などの太い静脈から高カロリー輸液(通称IVH)を投与して栄養補給することになるのだ。 この輸液には当分やアミノ酸、ビタミンなんかが配合されているんだよね。 でも、浸透圧の関係で基礎代謝量と同じだけのエネルギー量を輸液だけで維持することは難しくて、輸液に頼っている間は徐々に体力が落ちていくことになるのだ(>_<)
それでも、口から食べられなくてもかなりの長期間栄養が補給できるようになったのは進歩なんだけど。
この輸液をしているような場合はまさに基礎代謝量が問題になってくるんだよね。

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