2007/10/22

肉がきしむ

今日はお散歩でちょっとハッスル(死語?)しすぎてしまったので、きっと明日は筋肉痛なのだ(>_<)
筋肉痛を軽くするには、お風呂でよく温まってマッサージするといいなんて聞くけど、せっかくなのできちんと調べてみたのだ。
そうしたら、けっきょく原因もよくわかっていないようで、あまり研究もされていないみたい・・・。

筋肉痛は文字どおり筋肉が痛むわけだけど、筋肉を構成する筋繊維は筋膜という薄い膜に包まれていて、直接神経末端が来ていないのだ。
なので、激しい運動で筋繊維が切れてもそれ自体が痛いということはないんだって!
ということは、筋肉痛は筋肉が切れるから痛いというわけではないのだ。

なんで痛いかはよくわかっていないらしいけど、有力と考えられているのは、断裂した筋繊維が回復するときにまわりで炎症が起こって、それを神経が察知して痛みを感じるというものなのだ。
筋繊維は一度切れるとより強くなって回復するんだけど(超回復として知られるよね。)、このおかげで筋力トレーニングをすると筋肉が太くなるのだ。
別の説としては、運動をしていると疲労物質としてたまってくる乳酸が毛細血管にたまって、血行を阻害して酸素供給が低下して鈍痛が起こる、というのもあるみたい。
実際、乳酸を筋肉注射するとめちゃんこ痛い、という実験があるんだけど、別に乳酸でなくても筋肉注射はもともと痛いし、乳酸は酸性物質だからその刺激かもしれないんだよね。
というわけで、よくわかっていないというのが実情なのだ。

でも、経験則として、痛みをやわらげるにはお風呂でよく温まってマッサージしたりするとよい、というのが知られているけど、これは血行をよくしていると考えれば、上のどちらの説でも説明はつくんだよね。
炎症はその部位にヒスタミンなどの炎症性物質がたまるから痛いのであって、血行をよくして散らしてやればいいわけだし、そもそも乳酸が血行阻害しているんだったら、ダイレクトな方法でもあるのだ。
筋肉痛をやわらげるぬり薬なんてのもあるけど、これは多くの場合インドメタシンという非ステロイド性解熱鎮痛薬(NSAIDs:Non-Steroid Anti-Inflamatory Durugs)で、よくカゼ薬や頭痛薬に入っているアスピリンやエテンザミド、アセトアミノフェンなんかと同じ種類の中間なのだ。
炎症による痛みはプロスタグランジンという物質で増強されるんだけど、この薬はそのプロスタグランジンを精製するシクロオキシゲナーゼ(COX:Cyclooxygenase)を阻害するのだ。
でも、痛みのもとを絶つわけではなくて、あくまでも痛みの増強を止めるだけなので麻酔薬のように痛みが完全になくなるわけじゃないんだよ。
インドメタシンは飲み薬にすると胃を痛める副作用や腎臓を痛める副作用が強いのでよくぬり薬に使われるのだ。

それと、筋肉痛は年をとるごとに遅れて発症するようになると言われているけど、これも不確かなもので、迷信かもしれないんだって。
ボクなんかも信じていたんだけど、年をとると血行が悪くなるので痛みが出るのが遅れる、なんてもっともらしく言われるんだけど、誰もキチンと確かめていないので間違っている可能性があるとか。
ちなみに、長時間の弱い負荷だと痛みが早く出て、短時間の強い負荷だと痛みが遅く出る傾向というのは認められているみたい。
でも、3~5歳の幼児期にはまったく筋肉痛が起こらないことが知られていたりとまだまだ謎なことが多いのだ。
トレーニングの後にきちんとケアするとほとんど筋肉痛は出ないと言うけど、多くの人は筋肉痛で痛い思いをしているから、研究すれば喜ばれると思うんだけどなぁ。
実験体にはなりたくないけど(笑)

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