2007/10/06

洋風卵焼飯

今日の夕ごはんは、冷凍ごはんと卵があまっていたのでオムライスを作ったのだ。
と言っても、オムレツのように包むのは難しいので、「ケチャップライスの薄焼き卵のせ」の方が正確な表現だけど(笑)
普通の炒飯もおいしいけど、オムライスはオムライスでときどき食べたくなるのだ。

このオムライスは日本発祥の「洋食」でフランス料理に起源のある卵料理のオムレツからの発想なのだ。
フランス風のオムレツだと、卵で具材を包んで焼くけど、その具がごはんになって、主食となってしまっているのだ(スペイン風オムレツだとあらかじめ具と卵を混ぜて「かに玉」のように比較的熱い卵焼きにするんだよね。)。
通常はケチャップで味付けしたチキンライス(鶏肉じゃなくてベーコンやウインナー、ハムを使ったケチャップライスのことも多いよね。)を包むんだけど、バターライスを包む場合もあるようなのだ。
その他の洋食と同様に「発祥の店」を自称する店はいくつかあるようで、有名なのは東京銀座の煉瓦亭(とんかつ発祥の店とも言われる洋食の老舗だよ。)と大阪心斎橋の北極星という店だって。
煉瓦亭のものは白飯を卵にといてオムレツ風に焼き上げたまかない食がルーツで、北極星のものはケチャップライスをオムレツで包むいわゆるオムライスの伝統的な形だそうなのだ。
こういうのは同時多発的に同じような発想が出ることもあるのでどこが本当の最初かはよくわからないけど、形式だけ見ると大阪の方が発祥ぽいよね。

伊丹十三監督の映画「タンポポ」では、ふっくら焼き上げた卵焼きをチキンライスの上にのせ、その卵焼きを真ん中から割ってふわっと半熟のオムレツがチキンライスの上に広がる、というオムライスが出てくるのだ。
これは伊丹監督が考案したものと言われているんだけど、日本橋の洋食の名店・たいめいけんで「タンポポ風オムライス」としてメニューに載っているのだ。
今では他のお店でも食べられるみたいだけどね。
ちなみに、たいめいけんのHPでは看板メニューの普通のオムライスのレシピが公開されているよ。
ちょっと高いけど、確かにおいしいのだ!

オムライスはさらに発展していて、オムライスの上にケチャップじゃなくてカレーをかけるとオムカレー、ハヤシライスのデミグラスソースをかけるとオムハヤシになるのだ。
焼きそばをオムレツで包んだオムそばなんてのもあるよね。
もはやここまで来ると欧米のオムレツの面影はほとんどなくなっていて、薄焼き卵で包んであるってことだけが特徴になっているけど(笑)
それにしても、日本人はこうやって「洋食」と言いながらも独自に自分の舌に合うように料理を自分の文化として取り込むのが得意だよね。
天ぷらやとんかつもそうだし。
今の時代にもそういうどん欲な発想力があればもっと世界で活躍できるような気がするんだけどなぁ。
無事根酢の世界だと違うのかな?

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