2007/10/08

水上の花

今日はスイレンとハスの花を見たのだ。
どっちも水の中に生えていて、丸い葉っぱで、似たような花だから、どっちがどっちが区別着かない人もいるよね。
日本語だと睡蓮と蓮で漢字で書くと「蓮」の字が共通だから仲間に見えるのだ。
でも、同じスイレン目ではあるけど科はスイレン科とハス科で異なっていて、かなり違う植物なんだって。
英語ではスイレンがwater lily、ハスがlotusで別物として扱っているんだよね。

スイレンは熱帯から温帯の水辺に生える植物で、多くの場合葉が水面に浮いているのが特徴なのだ。
まず水上に出ることはないんだよ。
なので、普通は葉の裏側にある気孔が葉の表面にあるんだって。
温帯産のものは比較的水面に近いところに花を咲かせ、熱帯産のものはかなり茎を伸ばして上方で花を咲かせるそうだよ。
植物園なんかで見られるのは多くの場合熱帯産らしいのだ。
水の上に浮いたお皿のようなオオオニバスは、子どもくらいなら上にのっても大丈夫という浮力なんだけど、名前は「ハス」でもスイレンなのだ。
これは南米原産で、日本の植物園にもよくあるよね。

一方、ハスはインド亜大陸を原産とする植物で、地中の地下茎から葉の水上に伸ばすのだ。
ハスは葉っぱが水面より出ていることが多いんだよ!
これがハスとスイレンを見分ける一番わかりやすい違いなんだ。
それと、ハスの葉は撥水性が強く、ロータス効果と言って葉の上で水が玉になるんだよね。
スイレンの葉は撥水性がないので、雨が降ると違いがよくわかるのだ。

ハスの花はレンゲと呼ばれるけど、はちみつの中でもレンゲはちみつはけっこう高級品だよね。
花が落ちると実ができるんだけど、そのハナビラが落ちた後の子房の部分が蜂の巣のように見えるので「ハチス」と呼ばれるようになり、「ハス」になったと言われているんだ。
実も食べられて、甘納豆や汁粉にできるんだよ。
さらに、地下茎はいわゆるレンコンなのだ。
レンコンの穴は茎までつながる通気のための気孔なんだ。
ちなみに、中華料理で使うレンゲはレンゲの花びらに形が似ているからそう呼ばれるらしいよ

ハスの実の皮はとても厚く、土の中でかなりの長期間発芽能力を維持できるんだって。
千葉県千葉市の検見川遺跡の地下から大賀博士が発見したハスの実は2,000年前のもので、今では大賀ハスとして千葉駅近くの千葉公園なんかで見られるのだ。
大賀ハスの実を使った甘納豆なんておみやげもあるんだよ。
むかしエジプトのピラミッドで見つかったエンドウ豆が発芽して話題になったことがあるけど(学研の学習雑誌のおまけにもなったよね。)、それとおなじくらいすごいことなのだ。

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