オリオン座流星群を見よ
今年の10月21日から22日にかけてはオリオン座流星群が活発に出現すると言われているのだ。
オリオン座流星群は86年に一度地球に大接近するハレー彗星から放出されるダスト(砂粒など)の流れが毎年10月中旬ごろに地球に接近遭遇し、燃えながら地上に落ちて流れ星として観測されるというものだよ。
昨年はBC1266年、BC1198年、BC911年に放出されたとても古いダストの集団に遭遇したので、普段よりも活発な流星が観測されたのだとか。
今年は昨年ほどではないにしても、例年よりは多く観測できると期待されているらしいよ。
ちょっと月が明るい時期だけど、これは見てみる価値はあるのだ!
○○座流星群というのは、○○座のあたりを放射点として発生する流星群のことで、放射点というのは言わば流星群の流れてくる「もと」で、そっちの方向から四方八方に流れ星が流れるというわけ。
でも、これは流れ星の光の軌跡を外挿するとある一帯に中心が見られる、ということで、そこを見ていれば流れ星がたくさん見られるというものでもないのだ。
というのも、地球に遭遇して重力に引っ張られて落ち始める時にそのダストがある方向が放射点の方向なんだけど、実際にはダストが落ち始めてから大気圏に突入し、燃えることによってはじめて流れ星と認識されるので、その放射点から流れ星がはじまるわけじゃないんだよね。
落ち始めてから燃え始めるまでのタイム・ラグがあって、その間は移動はしているけど観測できないので、放射点から流れ星が次々と放射状に出て行くというのは見られないのだ。
むしろ、どの方向でもよいので、遠くを見る感じで視野を広くしながらぼけーっと空全体を見るようにするといいみたいだよ。
流れ星の多くは地上に到達する前に燃え尽きてしまうんだけど、燃え残りがあるとそれが隕石になるんだよね。
なんで燃えるかというと、大気との間で摩擦が起こって、それが熱を発するからなのだ。
スペース・シャトルのように宇宙から地球に再突入する宇宙機は断熱タイルで覆われているんだけど、それはこの摩擦熱に耐えるためだよ。
かなりの高度から落ちることになるので、重力加速度でものすごい速度になるのだ。
なので、ごくごく小さい隕石でも大きなクレーターを作るし、大きな隕石だと、恐竜を絶滅させたといわれるユカタン半島のグレート・インパクトのように大地をえぐることになるのだ。
さいわい、今回の流星群は「ちり」が落ちてくるだけなので、地上に被害が出るおそれはないよ(笑)
地上にぶつかりそうだとすると映画の「ハルマゲドン」みたいにその天体の軌道をずらさないといけないのだ。
米国はこれをまじめに考えていて、米国航空宇宙局(NASA:National Aeronautics and Space Administration)なんかで、地球近傍天体(Near Earth Object)と呼んで、軌道と大きさを観測しながらカタログ化して、地球に衝突するリスクを分析しているのだ。
いまのところ危ないのはないみたいだけど、専門家によると、この問題は「発生するかしないか」の問題ではなく、例え数万年、数億年後であっても「いつ来るか」の問題なので常に備えておくことが必要なんだって。
2004年にはニアミス(といっても4万km以上上空なのだ。)もあったみたいだし、実際に恐竜は巨大隕石の衝突が原因で絶滅したと考えられてもいるので、こういう取組は大事なのかもね。
漫画家の松本零士先生も、宇宙開発はこうした事態を避けるべく人類が宇宙に移住するためにやるべき、と言ってるんだよね。
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