2007/10/12

カフェイン

米国に来てからしばらくはコーヒーは飲まなかったんだけど、朝から勉強しようとするとどうしても眠いから、今では毎朝オフィスに着いたらコーヒーを入れて飲む習慣になっているのだ。
たしかにコーヒーを飲むと頭がすっきりしたような気がするんだよね。
ボクなんかはかなり敏感で、夕方に濃いコーヒーを飲むと眠れなくなるほどなのだ(>_<)

これはコーヒーに含まれるカフェインの作用なんだよね(ボクが大学生にした実験では、すっごく濃く煮出したお茶から抽出したよ。)。
カフェインはコーヒーからはじめて抽出されたのでその名前がついたんだけど、紅茶、緑茶、ウーロン茶などのお茶類にも含まれているし、コーラやユンケルのような栄養ドリンク、ココア・チョコにも含まれているんだって。
ちなみに、カフェインの含有量はコーヒーより紅茶の方が多いといわれていて、眠気を覚ますには実は紅茶の方がよいかもしれないのだ。
カフェインは水に溶けづらいので、ゆっくり、じっくり入れると含有量が高くなるんだけど、コーヒーの場合は、ちょっとずつひいた豆の間をお湯が流れていくだけで接触している時間はそんなに長くないのだ。
ずっと茶葉とお湯が接している紅茶の方が抽出されやすいというわけ。
なので、長時間かけて抽出する水出しコーヒーはカフェインが多くて、短時間で圧力をかけて入れるエスプレッソは苦さのわりにはカフェインの含有量が少ないみたいだよ。

カフェインの代表的な作用は覚醒作用だけど、これは脳の神経活動に作用しているためと考えられているんだよね。
で、弱いながらも依存症や中毒症状も知られているのだ。
子どもには毒だとよく言われるのにはこういう背景もあるんだよね。
当然、大量に摂取すれば急性症状もあるけど、コーヒーや紅茶を飲むくらいではその量には達しないので安心なのだ。
でも、カフェイン依存は出る人もいて、長時間カフェインを摂取しないと軽い頭痛を覚えたりするらしいよ。

もうひとつの重要な作用は利用作用なのだ。
コーヒーを飲むとおしっこが近くなるんだよ。
これは腎臓での水分の再吸収をよくせいするからとか、膀胱括約筋の収縮作用を弱めるからとか言われるんだ。
覚醒作用には徐々に耐性が現れてきてきかなくなってくるんだけど、この利尿作用はあんまり影響を受けないんだよね。
なので、けっこうやっかいなのだ。
高速道路とかを運転するときに眠気覚ましにコーヒーを飲むと、いつも以上にトイレに行きたくなるので注意が必要だよ。

最近は健康志向でカフェインを摂取したくない人も増えているんだよね。
そこで出てきているのがデカフェ(decaffeate)のコーヒー。
ボクも時々デカフェにするのだ、眠れなくなっちゃうから。
デカフェにはいくつかの方法があるようで、生豆を有機溶媒に浸してカフェインを抽出する方法、生豆を水にさらして水溶性成分を抽出し、カフェインを除いた後にその水溶性成分を生豆にもどす方法、生豆を二酸化炭素の超臨界流体(一定以上の圧力と温度を加えると、物質は液体と固体の中間の性質を持つ超臨界流体という状態になるのだ。)でカフェインを抽出する方法などがあるみたい。
遺伝子操作でカフェインをもともと含まないコーヒー豆の開発も進められているみたいだけど、これはまだ実用レベルではないんだって。
もちろん、豆をひいて粉にしたものの方が加工は簡単で、さらにインスタントコーヒーの粉だともっと簡単にデカフェできるのだ。
味が物足りないという人がいるけど、ボクなんかはどうもカフェイン自体の作用より、コーヒーを飲んだ、という精神的な作用が大きいみたいで、デカフェのコーヒーでも眠気がとれたりするんだよね(笑)

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